地域福祉とは、それぞれの地域において人びとが安心して暮せるよう、地域住民や公私の社会福祉関係者が互いに強力して地域社会の福祉課題の解決に取り組む考え方です。
少子高齢化、核家族化の進展の中で、不安を抱える人、何らかの支援を必要とする人が増えています。住み慣れた地域で誰もが安心して暮せるよう、地域での見守り、声掛け、手助け等の助け合いや、地域社会の問題解決に向けた活動が重要となっています。
地域福祉は、制度化された福祉サービスや事業のみによって実現するものではなく、地域住民やボランティア、行政・関係諸機関、社会福祉関係者が協働して実践することによって支えられています。
見守りネットワーク
見守りネットワークとは、地域住民、民間事業者、専門機関等さまざまな主体が、それぞれの立場や役割において見守りを行い、相互に連携しながら活動を実施することで、誰もが安心して暮らし続けられる体制が構築されている状況のことをいいます。
地域で暮らす誰もが、同じ立場で、互いに助け合う関係性の中で、見守りが行われることが何より大切です。それが、共に支え合いながら、安心していつ までも住み続けることのできる地域社会の再生、すなわち、地域包括ケアシステムの構築へと つながります。
現在、地域で行われている見守りは、大きく、①緩やかな見守り、②担当による見守り、③専門的な見守りの3つがあります。これらは相互に機能を分担し合っており、見守りが必要な人 に合わせて、様々な組み合わせで行われます。
<見守りの方法>
①緩やかな見守り |
福祉協力員、老人クラブ会員及び民間事業者等が日常生活、通常業務、クラブ活動及び会合等の中で、いつもと違う等の異変に気付いた時は、市役所、自治会長や民生委員に連絡する等、地域ぶ緩やかに見守る活動です。 |
②担当による見守り |
定期的な安否確認や声掛けが必要な人に対して、民生・児童委員、在宅介護支援センター、が訪問するなど、担当を決めて定期的に行う見守り活動です。 |
③専門的な見守り |
認知症、虐待等対応が困難なケース等に対して、行政、地域包括支援センター等の専門機関の職員が専門的な知識や技術を持って見守ります。
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福祉協力員
福祉協力員は、担当する区域において、不安を抱える方々への声掛けや日常的な見守り、福祉ニーズの掘り起こしなどを行うボランティアです。見守りネットワークの構成員として重要な役割を担っています。
福祉協力員は、自治会長の推薦により、社会福祉協議会長が委嘱しています。